上白糖、大盛りで

特に益はないです

小説の沼模索:ネタ出し

 こんにちは。古川砅です。

 前回のあらすじ:小説っぽいものを生成する方法を紹介しました。

hurukawa-wataru.hatenadiary.jp

 部の人や学祭に来たお客さんに試してもらったところ、手順のプリミティブさが意欲をぐいぐい突くらしく、概ね好評でした。「小説書きは高度な技術を要する」という偏見からか小説体験と紹介してしまうと引く人が割と多かったので、初めの引き込みが今後の課題と思われます。

 前回紹介した手法 (↑) はストーリーを手ずから紡ぐ楽しさを味わうことを重視しています。当然プロット組みは放棄しているため、ある程度まとまった小説を書くには少し使いづらい手法であるという点は否めません。

 この文章が論文的なものであるならば、ここで「ある程度まとまった小説を書くためのシステマティックなハウツー」が提案されるところですが、この文章は論文的なものではないので、別にそういうハウツーが提案されるわけではありません。ない袖は振れません。誰か提案してください。だめですか。

 というわけで今後しばらく「ある程度まとまった小説をなるべくシステマティックに書く」ことを目標に、手法のたたき台を作っていきたいと考えています。今回はネタ出しの方法について考えました。概要をざっくり言うと、マインドマップを煮崩した何かです。

準備物

・大きな白紙 (最低でもB5) 1枚以上

・メモ用紙

・筆記用具

手順

1. 紙の中心に単語を書いて〇で囲みます。今回は「夏」としてみました。

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2. 〇で囲んだ単語を眺めて、何でもよいので連想します。

3. 何か連想したら、眺めていた単語から矢印を引っ張って連想したものを単語で書き留めます。書き留めたら〇で囲みましょう。

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 「夏とラジオ体操にはこれこれこのような関係性があって......」みたいな長くなりそうな話はこの局面においては至極どうでもいいです。閃きを大切にしましょう。

4. 書き加えられるスペースがなくなるまで 2.と 3. を続けます (新しい単語はどの単語から生やしてもよいです) 。f:id:hurukawawataru:20190621005331j:plain

 過程です。

 

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 過程。

 

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 一区切り。

 

5. 書き加えられるスペースがなくなったら、矢印の浅いところから深いところに向けてゼロから順に数字を振っていきます。(下図参照)

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6.  数字を振り終えたら、ゼロ番目の単語から紙の上で一番大きな数字 (この場合だと7) 番目の単語までの道のり色を付けます。(下図参照)

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7. 色をつけた単語の並びを眺めてアイディアや情景が浮かんだらそれをすかさずどこかにメモします。経験上、この手の閃きはものの数秒で霧散しますので、すかさずつかまえることが重要です

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 というわけで、ネタがひとつ釣れました。連鎖が深い道を選ぶのは、体感として連想が活発な領域ほど良い閃きが得られると思われるからです。

 この後はこれを一からやり直したり、色つきの道を別の紙に転写して作業を再開したりして、地道にネタを釣っていきます。釣ったネタをどう小説に活かすか、どのように深めればよいのかといったことについてはまた時間のあるときに書こうと思います。

小説のようなものをとりあえず書いてみるためのハウツー

 お久しぶりです。今回はハウツーっぽい記事です。

1. 趣旨

 部活の新勧として、小説体験講座的なサムシングをやりたいなあとぼんやり考えているのですが、未経験者に紙とペンを渡してその場で小説を書かせるのはさすがにハードルが高いので、穏当な方法を模索中です。とりあえず穏当な方法の一案として小説のようなものを手軽に出力するハウツーを思いついたので紹介します。(※本記事はいわゆる『小説の書き方講座』とは毛色が異なるので、そういうのがほしい方は各自ググってください。また「本記事で紹介している方法が小説を書く最良の方法である」といった主張をする気も全くないです)

2. 未経験者向けの前置き

 「まだ小説を書いたことはないけれど一度小説を書いてみたい」という方に質問です。小説について、以下のような考えをお持ちではありませんか。

  • 小説には高度な表現力が駆使されなければならない
  • 小説には知的要素がふんだんに含まれていなければならない
  • 小説は文学的価値を備えていなければならない
  • 小説は直接的にせよ間接的にせよ現実社会に対して問題提起を行わなければならない
  • 小説には作者の個人的ないし哲学的な問題が盛り込まれていなければならない

 読み飛ばさなかった方は、今挙げた考えが全て義務形で述べられていることに気づいたことでしょう。もし上のいずれかの考え、あるいは同様の信条をお持ちの方がいればまず「そんな義務など無い」ということを強くお伝えしたいと思います。

 小説を書くことはとても簡単で気楽なものです。表現がどうとかプロットがどうとかウケがどうとか、しちめんどくさいことを考え出せば困難度や苦行度が増していきますが、本来、小説を書くことはとても易しく自由なものです。というのも、出来事を文字で書き連ねれば大体小説になるからです。文学性とか哲学とかは趣味の問題です。必須要素ではありません。

 まずは小説を書くこと、物語を綴ることそのものを楽しみましょう。楽器の演奏なども、いきなり高度な曲に取り組むよりまず音を鳴らすこと自体の楽しさを覚えるほうがとっつきやすいと思われます。それと同じことです。始めから『高度な小説』を書こうとすることは、よほどの意思や動機がない限り挫折の元になります。

3. 必要物

 御託はほどほどにして本編に移りましょう。必要な物は以下の通りです。

  • 大量の裏紙(サイズ:A4やB5を四つ折りにした程度。広々作業したいなら、もう少し大きいほうがいいかも。枚数:30枚~50枚くらい)
  • 筆記用具
  • テキストエディタ付きのPC、もしくは紙のノート
  • ある程度ゆとりのある作業スペース
  • ある程度まとまった作業時間 (3h前後)

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紙と筆記用具

 紙を調子に乗って100枚用意しましたが、どう考えてもこんなには要りませんでした。ノリでやるには50枚ぐらいが上限な気がする。裏紙はぶっちゃけテキストエディタで代用できますが、アナログに作業するほうが工作感があるのでモチベーションを保ちやすいと思われます。

4. 手順

4.1 準備

 まず、小説のようなもの生成エンジンを作成します。これができればこのハウツーの半分が達成されるといっても過言ではありません。たぶん。(個人差があります)

 まず裏紙1枚目の中心に大きく「過去」と書きます。

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「過去」の紙

 次に裏紙2枚目の中心に大きく「出来事」と書きます。

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「出来事」の紙

 次に裏紙3枚目の中心に大きく「リアクション」と書きましょう。

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「リアクション」の紙

 書き終わったら写真のように並べます。奥から「過去」「出来事」「リアクション」の順ですね。

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小説のようなもの生成エンジン

 以上で、小説のようなもの生成エンジンの完成です。おめでとうございます (拍手) 。

 準備を続けましょう。裏紙4枚目の隅に「設定」と書きます。

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「設定」の紙

 その後、任意の人や物を最低2つ「設定」の紙に書き加えます

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「設定」の紙に任意の人や物を書き加える

 今回は『木』『男』と書いてみました。書き終えたら、追記しやすい位置に置きます。これで準備は完了です。

4.2 書く

 では、小説のようなものを書き始めましょう。

 まず、新しい裏紙 (No. 1) を手元に用意します。次に、「設定」の紙を眺めて任意の事象を思いつきます。思いついたら、それを裏紙 (No. 1) に記します。このとき、隅に番号を振っておくと後の作業が楽になります。

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裏紙 No. 1 あるいはビッグバン

 記し終えたら、裏紙 (No. 1) を「出来事」の隣に置きます

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最初の「出来事」を配置する

 新しく登場した人やアイテムは「設定」の紙に記しておきます。ここでは『リンゴ』を書き加えました。これは以降の作業でも同様です。

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「設定」の紙に『リンゴ』を書き加える

 勢いはそのままに、新しい裏紙 (No. 2) を用意します。「出来事」の横に置いた裏紙 (No. 1) を眺めて「出来事」を見聞きした人が次に取る行動、あるいは「出来事」の次に起こる事象を何でもいいので思いつきます。思いついたら、それを裏紙 (No. 2) に記します。番号振りを忘れないように。

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裏紙 No. 2 あるいは「出来事」に対する「リアクション」

 記し終えたら、裏紙 (No. 2) を「リアクション」の隣に置きます

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「リアクション」を配置する

 手作りゲーム感。次に「出来事」、「リアクション」の隣の紙を写真のようにずらします。「出来事」の横にあった紙が「過去」の横に、「リアクション」の横にあった紙が「出来事」の横にくる配置ですね。

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「出来事」は「過去」に。「リアクション」は「出来事」に。

 このとき「過去」の横にくる紙は裏返しに置きましょう。この節 (4.2) の作業中は二度と読み返しません。本ハウツーにおいては過去を振り返らない姿勢が大事なのです。(振り返ると作業時間が爆増するため)

 では、新しい裏紙 (No. 3) を用意しましょう。「出来事」の横に置いた裏紙 (No. 2) を眺めて「出来事」を見聞きした人が次に取る行動、あるいは「出来事」の次に起こる事象を何でも......はい。お察しのように、以降紙が尽きるかキリがつくまで「リアクション」を書いて置いてずらす動作を繰り返します。コツは深く考えないようにすることと、迷ったら 2. 未経験者向けの前置き を再読することです。音楽を聞いたりテレビを見たりしながらサクサク進めましょう。何人かで集まってできるなら、雑談しながら進めるのも1つの手だと思います。

 今回は No. 50 まで繰り返しました。

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No. 50 を書き終えた図。途中から話の制御がつかなくなっても気にしない

 中身はこんな感じです。

 1. 木からリンゴが落ちる
 2. 男がすごい発見をする
 3. 男が発見を言いふらす
 4. やばい組織が男を捕まえようとする
 11. 男が警察にピーナッツバターを叩きつける
 19. 男がアボカドスムージー職人になる
 25. 男がアボカドの仕入れ先を失う
 26. 男がタコススムージー屋を始める
 27. タコススムージー屋がつぶれる
 33. やばい組織のリーダーが男を捕まえる
 37. やばい組織の幹部が男に事情を説明する
 47. メキシコに平和が訪れる
 49. 男がサルサスムージー屋を開く
 50. サルサスムージー屋がそこそこ繁盛する Fin.

 コツは深く考えないようにすることです (2度目) 。勢いを大事にしましょう。以上で小説らしきものがほぼ完成しました。

4.3 清書

 仕上げとして、テキストエディタか紙のノートに清書をします。紙束の中身を番号順にさっと書き下しましょう。文字数が多くなりすぎるなら途中で切り上げても構いません (1000字もあれば体験としては十分じゃないでしょうか)。お好みで文末を過去形にしてみたり、間にテキストを追加してみたり、登場人物に名前を付けてみたりすると小説っぽさが増しますが、時間がかかる部分は端折りましょう。推敲? 気分で......。

4.4 完成

 清書が終われば、小説のようなものの完成です。わー! (大拍手) テキストエディタで清書した場合は、できた文章を紙に印刷すると雰囲気が増して良好だと思われます。以上で本ハウツーは終了です。おつかれさまです。ありがとうございました。

5. 後記

 ネットで初心者向けの小説講座を検索すると、プロットの作り込み方や文章作法の紹介、表現テクニックの解説などを行っているページがたくさん見つかります。確かにより高度な小説、より洗練された小説を出力するためにはそうした小説講座的な知識を持っているのに越したことはないと思います。思いはしますが、私個人としては「初手から出力の質を気にしてもなあ」という感のほうが強いです。8000字くらいの話でも真面目にプロットから作り込むとすごく時間かかりますし。高度なものを作ろうとぐずぐずするよりは、簡単なところから体験を積んで感想や反省を得ていくほうが手っ取り早いのではないかと思います。

 まあ所詮、趣味で数千字/1シーズン書いている人間の所感です。各々自説を深めていきましょう。お付き合いいただきありがとうございました。

 

追記:本ハウツーによってできた小説のようなものです。眠いので No. 12 あたりで切り上げました。おやすみなさい。

kakuyomu.jp

そして寝る

人間には何をさせても本当にダメっぽい期間というものがあって、ここ2週間ほどそこにいます (前回の記事でも似たようなことを言っていた気がする) 。大体の原因は、考えすぎか考えなさすぎのどちらかなんですけど、実際どちらであるのかは期間を抜けないとわからないもので、何なら抜けてみてもわからないときも少なくなく、難儀なものですねと毎回他人事のように思います。とはいえ、あまり長く続くと、ただでさえ多少の怪しさが見え隠れする社会適応レベルが、限りなくゼロに近づきながら朽ちていくので、早く抜けた方が良いのでは? と仄かに焦る気分もあります。そういうわけで、ブログです。頭のリハビリになることを期待しています。キュルキュルキュル (駆動音)。

 

 グリューワイン

言ってるそばから眠くなってきたので、とりあえずシャワーを浴びてきてグリューワイン (ボトル1000円) を温めてきたところです。グリューワインをご存じですか? 私は存じていませんでした。ホットワインのことだそうです。グリューはドイツ語で「明々光る」的な意味があるとか。最初「ぐにゅーワイン」と空読みしてました。飲む。熱い。

 

about writing

「2017年現在の環境でわざわざ文芸部に入る意味があるのか」問題というものがあります。これは「文章を書かない人間はあまり文芸部に近寄らないし、文章を書く人間はとっくに別の場所で書いているのでやはり文芸部に近寄らない」という問題です。以上。

以上で済ませると今後が厳しいので何か考えなければいけないんですけど、そもそも、文芸というもの自体が連帯に向いてないですよね。書く作業は基本ソロプレイだし、出力物は他媒体に比べて自意識との癒着が激しいし、読む気になってもらえない文章は永遠に読まれないし。路上ライティングとかどうでしょう? 書いたやつをその場で朗読するんです。駅前辺りで。私はやりませんけど。

書くことは楽しいよ! と自信を持って言えるかというとそうでもなくて、まあ楽しい部分は大いにあるんですけど、苦しい部分 (出力の遅さとか表現の拙さとか) もそれなりにあり、向き不向きがあるよなあと思ったところで一段落目の問題に戻る。何もわからない。ピピピ (受信音)。究極の解決策として「文芸活動をしない」という啓示が出ました。本末転倒ですね?

 

解像度

昔ある新書で『言葉は、世界を示すものでなく、世界を区分するものである』と読んでとても納得したことがあって、今でもこの説を気に入っているんですけど、これは「言葉を得ることは、認識を広げることでなく、認識の解像度を上げることだ」とも解釈できます。現実は柔軟だという話です。あなたの世界はあなたのものです (怪電波)。それはそれとして、適切な解像度はどのあたりなのか、お客様の中に誰かご存知の方はおられませんか。

 

眠いので終わり。

ぐったりしている。ただの(ドラクエをプレイしたことがないのでこのネタはやめときます)

こんにちは。調子はどうですか? 私はだめです。

今日は一日、布団でネットサーフィンをしていた記憶しかありません。ざぶーん。人には正の感情で満ち満ちている時間帯と、虚無な虚無で虚無虚無している時間帯があるというのが私の持論(特に公言はしていない)ですが、今日は完全に後者です。というか、今週全部そんなんだった。精神衛生上、非生産的な時間を持つことは良いことであると思われますが、ねえ?

最近読んだ本の話

野崎まどの『know』(ハヤカワ文庫JA)を今更読みました。凄かったです。疾走感がかっとんでる。印象としては、SFというより現代風の神話という趣でした。SFを嗜まないので、この印象が妥当かどうかはわかりません。最近SFも積み始めたので、そのうち何か掴むと思います。

他にはアランの『幸福論』(岩波文庫)を半分読むなど。エッセー集なんですけど、大体の話が「くよくよ考えるな」「適度な運動をしろ」でまとまります。さすがにざっくりすぎるまとめ方ですが。きちんとまとめたい方はがんばってください。私は、やる気が出たら、残り半分を読みます。

あとは「やっぱり詩とか読んだら教養が広がるのではあるまいか」と雑に買った『中原中也詩集』(岩波文庫)。動機が不純ですね。ちまちま読み進めていますが、「んー?」「あーわかる」「わーきれい」で感想が大別できるのは、読み方としてどうなのでしょう。今のところ『憔悴』と『更くる夜』が好きです。

マンガ、ラノベの買い食いとかも一応してはいるものの、現状、消化量が少ない。積み本ばかりが積まれていきます。

言葉の形

言葉は『表したい感情や思考を翻訳するツール』だ、と今まで思ってたんですけど、最近『伝えたい感情や思考を詰め込む袋』とした方が適切なのではないか思うようになりました。感情や思考は抽象的なものだから、袋に詰めて具体化することでしか触れられないのだけれど、そうして触れたものは袋越しのそれでしかないよね、とか。そう考えると言葉というものはある種の祈りだね、みたいな。まあ非言語コミュニケーションに関しても同じようなことが言えますが、言葉は具体性が強いからその辺の難しさも大きいよね、みたいな話でした。

小説の書き方

この前、ふと思うことがあって「小説 書き方」とかいうまあまあアレなワードでgoogle検索をしたんですけど、その手の解説、ほとんどが「プロット書き方講座」なんですよね。「物語の作り方講座」でもいいんですけど。何というか、噓でしょう。もっとあるはずでしょう。場面主体の書き方とか、構成主体の書き方とか。誰かー! 小説(趣味)の書き方を教えてくれー! 自由ー? しらばっくれんなですよー!(虚空に向けて)

今度、プロット式は試そうと思います。あと、このブログで自分の書き方を整理してみようと思います。タイトルは「How I write a novel」とかで。

 

虚無レベルが多少下がった(10虚無→5虚無)ので、今回のブログは現時点で既に大成功です。おやすみなさい。

2016年度反省会

***

Q:文芸部って何をするんですか?

A:たまに小説を書くことがあります。

Q:どんなの書くんですか?

A:いやあ。

***

こんにちは。調子はどうですか。

私は先日まで風邪をひいてました。扁桃腺→鼻→頭痛。擬似花粉症で気分はまさしく春爛漫。わーい。体調管理は大事ですね。

今回は文芸部員として2016年度に書いた小説について内容にあまり触れない形で反省会をします。内容に触れない理由は冒頭のQ&Aで察してください。内容が気になる方は部誌を買うなどしてください。まあ備忘録ですね。チラ裏サイコー。

では、始めます。

 

春号『手』『病』

題:淀みなく曇りなく

テーマ:手

字数:約1000字

ジャンル:日常

帯:人の手に見えるが、樹皮に似た表面は、ただれている。

小説未満の何かは書いたことがあるけれど、まともに小説を書くのはこれが初めて。入部してから春号締め切りまで数日あることを知り「なら書こう!」と思ったのはよかったのだけれど、パッと思いついたイメージは「人型ロボットの腕を(ホルマリン漬けでなく)オイル漬け」だった。関連ワード:大戦、焦土。暗いね。初手これはいかがなもので? そもそも時間と技術的に書けないんでは? まずいなー、と思いながら味噌汁をつくってたら、この話が降りてきた。おお、暗くない! オイル漬けは没にした。

「自主制作の5分アニメっぽい雰囲気」をイメージしながら書いたけれど、それっぽさが出てるかは知らない。楽しく書けたからいいじゃない。推敲過程でセリフを削ぐことの楽しさを知る。あと「禁止ワード:ゾンビ」で書くのが地味に難しかった。

タイトルの由来は全体の雰囲気と生育条件。

 

夏号『偽』『人形』

題:Nothing There

テーマ:人形

字数:約7100字

ジャンル:日常

帯:そう考えると、これは感傷なのかもしれない。

春号の登場人物を流用したけれど、フルネームを作るのに3日かかった。千原沙良。キャラコンセプト:静かな傍若無人。退廃的で良いという感想をもらって嬉しかった。

「自主制作の15分アニメっぽい雰囲気」以下略。1000字を大幅に超えて書くには体力が要ることを知る。戯曲形式を挟もうとするものの上手くはまらず、該当箇所はSS風味の文になる。シャフトっぽい演出をしてみたかったんだよ。アイトライドトゥードゥー。話の全貌がわかりにくかったり、ぎこちない部分があったりで、反省が多い。反面、楽しく書けたからいいのではと思う向きもある。

タイトルは直訳で「そこに何もなく」。意訳で「何ということもない話」。

 

秋号『名』『言』

題:カントリー・ロード

テーマ:名

字数:約7600字

ジャンル:青春

帯:言ったところで、彼女は旅を続けるのだろう。

夏号から男を二人連れてきた。クロスオーバーが行われる理由をなんとなく察する。キャラメイクにかける時間が節約できるからというのも主要な理由なんだろうなとか。「っす」語尾の難しさを知る。微妙な不遜さがにじみ出てかわいくなる、はずなんだけどなー…。書評会で、女の子が性別わかりにくいと感想をもらった。

制作日数が夏号より短く、己の遅筆ぶりを思い知る。設定が微妙に暗かったので明るくいくぞと意気込んだはずが、途中からなぜかしんみりした感じになる。当初の予定では「ジャンル:日常」だった。うまくいかないね。設定を組んだ時点でこうなるのが必然だったのかもしれない。終盤の青春シーンはかなり気に入ってる。最初に浮かんだのもこのシーンだった。

タイトルの由来は曲名とか田舎道とか。

 

冬号『灯』『失』

題:灰は春風に吹かれて

テーマ:灯

字数:約7500字

ジャンル:契機

帯:パキイ。火花の音が聞こえた。

秋号がなぜかしんみりしたので、今回はちゃんとしんみりしようと決意した。夏号の前日譚なので、夏号の解説としての役割も果たしている(夏、冬を合わせて読む人がいるかは知らない)。

やわらかな表現をするのには文章力が相当要ることを理解する。ものすごくてこずったけれど、その分今までよりはうまく書けたような気がする。しんみりつながりで昔書いた話(咲かない空と乾いた雫)をオマージュしつつアンチテーゼを示して、とか試みたけれどあまり成功しなかった。慣れないことはなかなかできない。セリフを削ぐのは楽しかった。

タイトルは人の目に留まるものにしようと毎回考えているのだけれど、今回は狙いすぎた感が否めない。Fateの宝具っぽい。5分で済ませるとこうなる。

 

年度号『舞』

題:アウトロー

テーマ:舞

字数:約1200字

ジャンル:日常

帯:ピョピョ、ピュピョピュピョ。

コピ本でページ制限が緩い季節号に対し、年度号は印刷を外注するためページの上限が決まっている。上限は4pだったのだけれど、初心に帰るということで春号と同じ2pにしようと決めて書いた。登場人物も春号と同じ。

夏の小ネタの焼き直しと、何でもない無駄話。帯文は、何度聞いてもこうとしか聞こえなかった。メタ的には一年間の反省。

時系列が、冬号→夏号→春号→秋号→(秋号・)年度号なので、ある意味エピローグ。2017年度は別の設定で書きたい。千原沙良の話は思いついたらネットに上げるかもしれない。

タイトルは直訳で「無法者」、意訳で「破格」。言うほど崩せてないよな、という気まずさがある。

 

以上です。読み切った方とかいるんですかね。ここまで読んだなら、ついでに部誌も買いませんか。新刊200円、旧刊100円、年度号は確かもう少し割高だったと思いますが、だいたいそんな感じです。お待ちしております。

ロジカルな文が書けない

こんばんは。いい夜ですね。
別にいい夜でもない? そもそも夜に読んでいるとは限らない?
社交辞令は難しいですね。
こんばんは。チラ裏はそれなりに自由です。
最近、積み本の消化をしています。積み積み積まれた小説・ラノベ。申し訳程度に置かれている新書・勉強本。なにゆえ買ったのちくま学芸文庫
最近一番面白かったのは『おにぎりスタッバー』でしょうか。たぶんライトノベル。タイトルと同名の第一章でぶん殴られました。おにぎりってそういうことですかよ。一見ごった煮エンタメっぽいのに筋はちゃんと青春小説だったり、文体の癖が強すぎるのが逆に魅力的だったり、あと主人公かわいい。続編というか前日譚『ひとくいマンイーター』も良かったです。こちらの文体は比較的正統派。けれどもキャッチー。何でしょうねこれは。内容については終盤「うぐわぁ」とうめきながら第一章を読み返しました。最終章も良かった。以上。気になったなら読みましょう。
読んだ本の感想を書くのって楽しいですね。今から書く話とは全く関係ないですけど。

「ダメなトピック」の話
まあ単純に「見聞きすると不快になるもの」と言ってしまってもいいんですけど。
私は、外科手術とか内臓の病気とかの映像を見ていると貧血気味になります。教習所で見た救命講座のビデオも辛かった。細かく考えると「死」そのものと違って「死の近辺」は知覚しうるものであるから「近辺」に対しては共感が強く働いて云々みたいな話だと勝手に思ってるんですけど、端的に言えば生理的に無理です。
あとは、無下になるものを見ると悲しくなります。観客ゼロのストリートミュージシャンとかホテルバイキングの食べ残しとか。しょうがないんですけどね。感情がきしむ。意地悪く言いかえると、倫理的に無理です。(倫理とは普遍的、世間的なものではないかという方は前回の記事か太宰治の『人間失格』でも読んでください)
皆さんはどうでしょうか。いえ、不快になるのであんまり考えなくていいです。
「ダメなトピック」は人によって違いますが生理的なものと倫理的なものに大別できます。そういう話です。

倫理性について

さっきの私の例にも言えることなんですけど、生理的にダメなトピックって大体クリティカルで、逃げるか黙ってやり過ごすしかまともな手がないんですよね。生理的に判断できる時点で否定しようがないから。
で、次は倫理的にダメなトピックをどうするかです。これは割とどうにでもなります。見ざる聞かざるを貫けばそのうち忘れますし、良心的に解釈してダメ認定から外すという手もあります。それでも足りない時は、自分で原因を取り去れば良いのです。演奏を終えた彼に拍手を送りましょう。お皿にミートパスタでも乗せましょう。まだ足りない? 他の人に声をかけましょう。何をどうしても共感が得られない? 諦めましょう。嫌? 怒りましょう。え、怒ったんですか。マジですか。

というわけで今回言いたかったことは「怒りは倫理性よりもたらされる」でした。君自身の為に怒っているんだとか、それでは社会でやっていけないぞと怒鳴るとか、そういうのに辟易する理由はこの辺りだろうな、という感じで。

 

これ、書き手の私はノリノリですが、読んでる側としてはどうなんですかね。「ダメなトピック」?

 

言語化してみることに意義があるのです

皆さん、こんにちは。あるいは、きのうは、おとといは。

つくづくライブ感がないですね。

改めまして、こんにちは。

線形の単位ありました。普通にうれしい。すばらしきかなB/(A+,A,B,C,D)。ありがとう線形。おかげで自分は四則演算が苦手らしいことがわかった。小学生かよ。何はともあれ、普通でよかった。普通が一番。

普通について

「普通」という言葉、結構普通に使うんですけど「普通」って何なんですかね。とりあえず「ありふれたこと」とすると各人の言動・思考は各人にとって大概ありきたりですし、日常というものは然したる変化がないからこそ日常なので、大体の事象が「普通」で片付きます。あなたも普通。私も普通。一億総普通社会です。え、違う?  ええ、正しくは「あなたも(自称)普通。私も(自称)普通。」ですけど。いいじゃないですか。

常識について

いくら普通像に個人差があるとしてもそれぞれの要素を照合すれば、最大公約数的な普通像が得られるだろう。それこそが真っ当な「普通」じゃないのか。こう言語化した人がどれだけいるかはともかくとして、そういう発想に基づいて形成される知識体系がいわゆる「常識」というものなのではないかと思うのです。円滑なコミュニケーションを行うには普通像が近いことか普通像を把握することが必要になりますが、ではコンセンサスをとりましょうかと日常会話でおっぱじめるほど人間暇ではないでしょう。そこで役立つのが「常識」です。初対面の人と会話するとき、天気の話でお茶を濁すことができるのも常識のおかげですし、当たりを付けて趣味を探ることができるのも常識のおかげです。「常識」は「普通」と同じく個人差のあるものですが、その成り立ち上、担い手の少ない常識は担い手の多い常識に淘汰される性質があります。そう、常識とは多数決の産物なのです。行く先が集合知か衆愚かは神のみぞ知る。良くも悪くもないところに落ち着くのが常とは思いますが。「良くも悪くもない」というのは結局「普通」ということですか。そうですか。

 

微妙に小論文っぽくなってきましたが、眠いのでこの辺でやめます。結論…? リテラシー辺りだと思いますよ。